◤事例集:事例No.33
- 分類:貢献者の役割
- 検討時期:2021年3月 (更新: 2025年2月)
- トピック
- 貢献者役割の分類法(CRediT1))について
- 経緯・背景
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・Contributor Roles Taxonomy (CRediT)が提案され、貢献者(著者候補者)の役割、貢献評価の選択肢が増えた。・著者候補者が多い場合の著者選定では、各候補者の貢献度の詳細な評価や順位付けを検討する目的でICMJE著者資格の第1項目の記載内容を利用しようとすると、その内容が概略的であるために情報が不足し、活用が難しい。
- 討議内容
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・貢献者の貢献内容を細分化した提案がCRediTでなされたが、CRediTの実際の利用状況はどうか。・著者選定、著者順の決定に際して、他にどのような方法を取っているか。
- 論点及びほかの選択肢
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・著者の貢献・役割の表記方法としてCRediTの分類を採用しているジャーナルがあるが、グローバルスタンダードとなっているわけではない。一方、論文中での著者の貢献や役割の記載の際の参考になっているケースもある。・CRediTは、論文作成の関係者やPublication steering committeeへの著者候補者の選定を説明する際に利用できる情報となっているケースがある一方で、著者選定・評価の目的では使っていない、あるいは著者候補者の選定や著者順の決定に大きな影響を及ぼさないというケースもある。・従来のICMJE著者資格の第1項目の貢献内容の記載に対して、CRediTによりICMJEの第1項目の役割が具体化されて項目が増えたが、様々な研究の状況のすべてに対応するものではない。著者貢献については他にも論文があり2)、それぞれを状況に応じて表記方法の選択肢として活用できる。
- 参考情報
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1) Brand A, Allen L, Altman M, et al. Beyond authorship: Attribution, contribution, collaboration, and credit. Learned Publishing, 2015; 28, 151–155.2) Carfagno ML, Schweers SA, Whann EA, et al. Building consensus on author selection practices for industry-sponsored research: recommendations from an expert task force of medical publication professionals. Curr Med Res Opin. 2022; 38: 863-870.